化学の基礎を重視したカリキュラムに加え、カーボンニュートラルについての学習も積極的に取り組んでいます。また、自動制御や滴定などの幅広い分野の実習も行えるため、化学工場で働くうえで必要とされる基礎技術も身につけることができます。
【工業化学】 工業化学コースの基盤となる科目で主に有機化学や無機化学について学びます。
【情報工業数理】 専門科目に必要な数学の基礎力を身につけます。
【化学工学】 様々な化学的・物理的変化を含むプロセスの解析、設計、開発について学びます。
【地球環境科学】 環境問題の現状を学び、化学の力で織りなす持続可能な社会を考えます。
【工業化学製図】 ものづくりに必要な設計製図に関する基礎的な知識と技術を習得します。
【工業技術基礎】 工業の専門分野に必要な基礎的な知識や技術を、実験実習を通して学びます。
【工業化学実習】 化学分野に関する専門的な知識や技術を、実験実習を通して学びます。
【課題研究】 各自・各班で設定したテーマに関する研究やものづくりを行います。
飲料水中に含まれるマグネシウムおよびカルシウムイオン濃度をEDTA試薬を用いて測定することで、水の硬度を調べています。
液面制御実習を通して、ONーOFF制御とPID制御を理解し、誤操作や外乱等による警報に対して、瞬時に対応可能なプラントオペレーターの基本操作を習得します。
ガスクロマトグラフィーを用いて、未知試料の各成分がどのような化合物なのか(定性分析)、どのくらいの量・濃度なのか(定量分析)を数値化し、可視化します。
ぶどう糖等の還元性のある有機化合物に硝酸銀アンモニア溶液を加えて温めると、銀イオンが還元されて析出し、ガラスに付着する反応です。
実際に、上の写真のパイプに水を通して、液体の平均流速やパイプの内径等からレイノルズ数、管摩擦係数、流れのエネルギー損失、圧力損失を求める方法を理解します。
原子吸光分析装置を用いて試料を高温中で原子化して、そこに光を照射し、吸収スペクトルを測定することで試料中の元素の量を調べています。
ボイラーの各部の名称と働きを理解するとともに、安全事項を確認する。ボイラーは、水を沸かし、湯や蒸気をつくりだす設備や装置のことである。
酢酸とエタノールを脱水縮合して酢酸エチルを生成します。有機合成実験を通して、器具の扱い方や蒸留、還流について学びます。
令和5年度研究テーマ
○おもしろ化学実験&小中高連携授業
○再生可能エネルギーの現状と課題(カーボンニュートラル竹焼き芋の研究)
○廃プラスチック問題&小中高連携授業
危険物取扱者
計算技術検定
情報技術検定
リスニング英語検定
2級ボイラー技士
毒劇物取扱責任者
○就職先
出光興産(株) ENEOS(株) (株)グローバルウェーハズ・ジャパン
サン・トックス(株) 東ソー(株) 東ソー・エスジーエム(株)
東ソー・シリカ(株) (株)東ソー分析センター (株)トクヤマ
日鉄ステンレス(株) 武田薬品工業(株) 日本化学工業(株)
日本ゼオン(株) (株)ブリヂストン 保土ヶ谷化学工業(株)
(株)レゾナック UBE(株)
○公務員
国家公務員
○進学先
下松デンタルアカデミー専門学校 徳山看護専門学校
関西学院大学 国士舘大学 広島工業大学
本校に東京大学から辻佳子教授をお招きし、特別授業をしていただきました。「周南から発信する未来のカーボンニュートラル社会」というテーマからカーボンニュートラルの実現と同時に市民の心の豊かさなども考慮し、我慢による実現ではなく魅力あふれる社会の具体化や、従来の概念に縛られない地域社会を創成する必要性を学びました。
2023年3月25日
周南市で行われたシンポジウム「周南から発信する未来のカーボンニュートラル社会」に参加しました。(本校の生徒2名は高校生として初めてパネリストとしても参加しました。)周南コンビナート企業の社長様や東京大学第28代総長、小宮山宏先生に脱炭素化の必要性や、周南コンビナートの脱炭素化の紹介等の貴重なお話をお聞きしました。カーボンニュートラルとは地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることです。周南コンビナートの企業の方々のお話をお聞きし、これからの化学産業の在り方を考えました。
2023年7月7日
(株)トクヤマの特別講義で、化石燃料を使用した発電システムをバイオマスやPKSなどの燃料に転換していくことや排出したCO2をメタノールの製造に活用していくことなど、企業がこれから実際に取り組んでいくカーボンニュートラルの活動について学びました。
2023年9月21日
周南市地方卸売市場内にある水素学習室で、商工振興課の御担当者様に「周南コンビナートに関連するカーボンニュートラルに向けた取組」について詳しく説明していただきました。私たちも、カーボンニュートラル社会の実現に貢献できるように十分学習し、実践していきたいと思いました。
また、隣接する水素ステーションや燃料電池自動車(FCV)の見学しました。
2023年10月17日
バスで広島大学に行き、広島大学の松村幸彦教授に大学におけるカーボンニュートラル促進目標や具体的な取組、バイオマスの有効性について学びました。
大学ではカーボンニュートラルを実現するために東広島市と協力して事業を進めたり、社会連携科目としてカーボンニュートラルを推進するためのビジネスについて様々な企業の方の講義を聞く機会を設定されておられました。
また、2027年度までに東広島キャンパスのCO2排出量(2013年度比)を70%削減するために、太陽光発電による再生可能エネルギーの導入拡大を軸として様々な研究・活動に取り組んでおられることを知りました。
2023年10月24日
(株)トクヤマの工場見学では、水素化マグネシウムを使った水素実験の体験や工場内の電解装置やボイラーの見学をしました。水素は近い将来、石油に代わる新しいエネルギー源として期待されているので、最先端技術開発を行っておられました。ボイラーではバイオマス発電を取り入れ、木材チップと石炭の混炭を使用することでCO2排出量を削減し、地球温暖化防止に貢献しておられました。
2023年10月27日
最終講義で社会の変革に対応するための取り組みやこれからも重要になるCSR活動について学びました。そして企業が将来、安心して暮らせる持続可能な社会を築くために、日々環境問題に対し積極的に向き合い活動されていること知り、改めて私たちに今できることを進んで取り組みたいと思うことができました。
また、前回の見学実習における質問に対して、詳細な解説もあり、とても充実した講義でした。
2024年1月25日
周南市大字戸田南椿峠にある周南バイオマスセンターで、和泉産業株式会社の方に「木質バイオマス発電」について教えていただきました。今回の現場見学では、大型フィードローラーにて木材をチップ化する様子を見学させていただきました。木をチップにして、ミツウロコ岩国、防府バイオマス・石炭混焼などに供給されています。供給されたチップは、私たちの使う電気となり多くの家庭の生活を支えています。
最近では地球温暖化の影響を肌で感じるようになりました。将来安心して暮らすためには、今ある「カーボンニュートラル」という考え方を軸に生活していかないといけないと強く実感させられました。
2024年1月25日
カーボンニュートラルプロジェクト見学実習に行き、ブルーカーボンについて学びました。海洋生態系に取り込まれた炭素のことをブルーカーボンといい、海草や海藻が光合成によって空気中の二酸化炭素を取り込むことによって、地球温暖化の抑制に貢献しているということを学びました。大島干潟を育てる会の保全活動により生物多様性が向上し、カブトガニやモンゴウイカなどの生物が見られるようになりました。
これらの環境を守るために、私たちは川や海にごみを捨てない、またごみを拾うことを心がけていきたいです。
2024年2月15日
本校に東京大学から辻佳子教授をお招きし、「みんなで考えるカーボンニュートラル社会」というテーマで特別授業をしていただきました。テーマから、カーボンニュートラルの原因・改善すべき箇所やそのための施策を説明していただき、より一層理解を深めることができました。「廃棄物工物を再利用することで地下資源の使用を削減し、循環型社会を目指す。」ということが今まで学んできたカーボンニュートラルにはない発想だったので印象に残りました。これから私たちが支えていく未来の地域をよりよくするため社会全体がカーボンニュートラルに目を向け、魅力あふれる地域社会を目指していく大切さを学ぶことができました。
2024年3月16日
周南市で行われたシンポジウムに参加しました。本校から2名パネリストとして登壇し、私たちが学校の授業で取り組み、学んだことを発表しました。これからの化学工業に深く関わる若者として、様々なパネリストの方々と意見を交換することで、高校生と大人の考え方の違いを共有でき、大変勉強になりました。周南市が今できることを地域と連携しながら挑戦し、2050年までのカーボンニュートラル化が実現できるように世代を越えて取り組んでいきたいと感じました。
2024年5月21日
2024年5月21日
工業化学コースでは、普通科目に加え専門科目を深く学ぶことができます。卒業後は就職だけではなく進学など幅広い選択肢から進路を選ぶことができます。また資格取得に力を入れており乙種危険物全類をはじめとする様々な資格取得に挑戦することができます。私は、先生方の手厚いサポートもあり乙種危険物取扱者全類を取得することができ進路の幅を広げることができました。実習では最新の分析機器を用いた実験や化学反応実験をすることができます。ぜひ工業化学コースで充実した高校生活を送りませんか?
私は地元の企業に就職したいと思い環境システム科に入学しました。工業化学コースでは、化学の基礎から専門科目を深く学び様々な資格を取得できます。実習や授業を通して自分に合う就職先を見つけることができ無事に内定をいただくことができました。また、男女比が同じくらいなのでクラスの雰囲気も良く過ごしやすいことや行事ごとにも楽しく参加できるという魅力もあります。